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また、ポストが長ければ、歯冠の維持強度が高いということでもない(図2)。これらを鑑みると、世界的にも多くの研究から「長いポストはもう要らない」CEJをわずかに超える程度で十分であるとの結論に至った。ポストコアの長さは必要ないが、大切なのはフェルールである。歯質をどれだけ保存できるのか?切削しなくてすむのか?は歯の予知性において重要であることは間違いがない。フェルールは最低でも1.5mmの幅と高さを獲得したい。フェルールも、歯質もない場合においては、最低でも作業側にフェルールを作る(図4)。フェルールがあることで、根管への力の負担が少なくなり、結果として、ポストコアに頼らずとも、力の分散が可能となる。メタルコアなど二回法のコアは、印象採得を行うためにテーパー形成をせざるを得ないため、どうしても歯質の切削量が多くなってしまうことが欠点である。根管治療成功の鍵は「短いポスト」「歯質を出来る限り保存すること」「フェルールの確保」「接着」がクリアできればコロナルリーケージは起こらない。これらを考慮したうえで、当院における支台築造のステップを紹介したい。1.根管治療終了後は早めに支台築造に 移行する。ポストコア築造は根管治療の 延長上であると考えているので、必ず治 療の際ラバーダムを装着する。2.ポスト形成はCEJを目安とし、ポストは 歯軸と並行に設置する。3.ルクサコア Z-デュアルを填入する。歯冠 部はソフトクリームを盛るように。 (必ずマイクロスコープを使用するが、黄 色フィルターを使用し、硬化を遅らせる)4.ルクサコア Z-デュアルは築盛しやすい が、歯冠部の歯質が少ない場合には、 仮重合を行いながら、築盛する。5.形成を行う。ルクサコア Z-デュアルはジ ルコニア含有のため、切削感が象牙質 と近い。そのため、軸面を意識した形成 ができフェルールの確保がしやすい。ルクサコア Z-デュアルを一回法で使用することで、1本の歯としての一体化ができる。手法においてもとてもシンプルで、強度が増し、予知性が高い治療が行えると考えている。図6大切なのはフェルールルクサコア Z-デュアルを活用しようエナメルのみポイントエッチング。ラバーダムで防湿後マイクロスコープ下にて行う。図7EDTA GMで表面処理後、ボンディング剤を塗布する。図8ファイバーを試適後、一回法でルクサコア Z-デュアルを用いて支台築造を行う。図9ソフトクリームを作るようにファイバーの周りに回しながら立ち上げる。図13同レントゲン。図10形成、印象。図115 ジルコニアクラウン装着。図12ジルコニア配合のコア用レジン、ルクサコア Z-デュアル。象牙質と同等の硬度と切削感で支台歯形成が容易。圧縮強度(Mpa)ルクサコア Z-デュアル当社従来品ルクサコア Z-デュアル4002000380Mpa 300Mpa曲げ強度(Mpa)当社従来品150500150Mpa 120MpaDMG社調べ