Dental Products News214

Dental Products News214 page 25/28

電子ブックを開く

このページは Dental Products News214 の電子ブックに掲載されている25ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Dental Products News214

なく治療期間にも配慮しなくてはなりません。そこで患者さんが長期に使用し、十分機能さんの神経筋機構を意識し義歯床の概形ならびに研磨面形態をデザインすることです。の変更を行い、患者さんの口腔内や審美的、機能的に適した人工歯を選択していきしてきた総義歯のコピーデンチャーを個そのためにはスタディモデルの診断と口腔ます。人トレーとし、若干の修正を行い新義歯を製作する手法は、治療回数を最小限にするだけでなく慣れやすいので手技として身につけると非常に実践的です。通常の総義歯製作のように正攻法でいく方法も一つですが、肝心なのは決定された咬合高径でデンチャースペースを記録し、そこに人工歯排列を行うことと、一方で患者内診査、顔貌診査だけでなく、セファログラムやパノラマといった画像診断を見ることも重要になります。そのことで患者さんの持つ骨格系から咀嚼パターンや咬合力の強さを想定し、そして歯列を再構成する場合の指針を決める参考になります。治療方針が決まれば旧義歯のコピーデンチャーを使用するときに咬合高径、咬合平面等義歯装着後は治療前後、どの程度義歯の変更箇所や修正量が増えたかで調整間隔やメインテナンスが変わります。このコピーデンチャーは単純にコピーして総義歯を作るだけでなく、治療用義歯、あるいは移行義歯等として用いることで、満足度の高い総義歯治療につながるアイテムになるのではないでしょうか。図10図11図12咬合器装着は解剖学的ランドマークを基準に平均値で装着する。図13下顎は下顎の6番が顎舌骨筋線前方付着部とほぼ一致する位置にきているのがわかる。図14上顎の1番はインサイザルエッジラインをドライウェットラインとの関係で設定し、3番はCPC-lineを基準に、6番は近心根相当部にZAC-lineがくるように人工歯を排列。図15人工歯排列後、ラボシリコンにてデンチャースペースに入っているのを確認する。図16研磨面はティッシュコンディショナーを用いて機能的な印象を行う。ティッシュコンディショナーは粘稠度があり、発音や嚥下、簡単な顎運動を行うことができる。図17研磨面の印象採得後の下顎の義歯の舌側面観。舌側コルベンから歯列までの自然な形態的連続性が認められる。義歯床適合試験用シリコーンを用いて咬座印象を行う。事前にティッシュコンディショナーを用いて研磨面形態を整えているので立体感を持って形態を記録できている。図18機能時の舌側、口蓋側の記録。発音、嚥下等の記録を行うことで、研磨面の過不足をチェックする。図19図20義歯完成後正面観:患者の顎堤が重度の吸収を起こしていることから、必要以上の咬合圧が伝わらないようにリンガライズドオクルージョン用の人工歯を選択し排列している。完成義歯下顎咬合面観:左右対称性を持って歯列がパウンドラインに入っていることが確認できる。舌房も十分確保できている。完成後上顎咬合面観。患者の舌感が旧義歯と同じように滑らかな方がよいとのことで切歯乳頭や口蓋襞壁ははずした。患者は装着した日から何でも食べれるとのことであった。