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コピーデンチャー・ペリモールドの活用当院における複製義歯の活用法~高齢化社会における総義歯製作の一指針~吉松繁人吉松歯科医院/福岡県久留米市開業患者さんの満足する総義歯は“よく噛めて、外れなくて、快適で、しゃべりやすく、見た目も良くて、丈夫で長持ち”です。この機能再現にはさまざまな手法や手順がありますが、どの手法でも目指す結果は同じです。しかしながら総義歯治療の難しいポイントとして、無歯顎になれば有歯顎と異なり、患者さんの下顎位をはじめ顔貌、歯列の位置や歯肉歯槽の形態は、患者さんの年齢や習癖に非常に影響をうけやすいことが挙げられます。また患者さんが高齢者ということは単に患者さんの順応力が低いだけで図1図2図3口腔内所見正面観。下顎の顎堤は消失し可動粘膜が歯槽頂まで及んでいる。また上顎の顎堤も著しく吸収していることがわかる。患者さんの主訴は入れ歯が痛くて咬めない。噛み切れが悪いとのことであった。図4旧義歯の正面観:破損や修理を繰り返しているものの非常に整っている歯列をしている。臼歯部の人工歯も摩耗している事からほぼフルバランスドオクルージョンのようになっている。図5旧義歯の咬合平面は両瞳孔線と平行で、義歯の正中も顔貌と大きなズレは認められない。コピーデンチャー(左)ペリモールド(右)図6コピーデンチャー作製後咬合面観写真。コピーデンチャーを用い複製義歯を作製した。図7コピーデンチャー試適時の正面観口腔内写真。旧義歯装着時と大きく変化が無いことを確認する。図8ヨシダ社ペリモールドレジンを用いて辺縁の不足しているところを修正している。シリンジで辺縁形成も、あるいは直接口腔内に盛りつけることも可能であるため操作しやすい。図9側方セファログラムによる診断。顎堤が著しく吸収しているばかりでなく舌根沈下もおこしていることから閉口筋の力の方が強く短期間で咬合高径を増やすことは難しいと思われる。顎関節規格写真では顆頭の位置は正常範囲ではなく顎関節窩と下顎頭の間にはクリアランスはあまり認められない。