Dental Products News211 page 4/28
このページは Dental Products News211 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。
概要:
Dental Products News211
MTAシーラーを活用するMTAフィラペックスシーラーの臨床寺内吉継医療法人社団インテリデントCT&米国式根管治療センター?神奈川県大和市開業近年の歯内療法の発展に大きく貢献したものを順番に挙げるとM TA、顕微鏡、CBCTである。約20年前にMTAが開発されて以来、根管治療法のスタンダードが大きく変わり、以前では困難だった難治症例でも多くの歯を残すことができるようになった。これは、MTAの生物学的適合性の高さ、象牙質への接着と封鎖性の高さ、高いpHを維持しながら硬化するため殺菌作用が持続すること、高い封鎖性により細菌の栄養源を断ち死滅させることができること、セメント質誘導性や骨伝導性により治療促進作用があること、といった他の材料にはない特徴が寄与している。このように優れたMTAであるが、封鎖性が高いがゆえに根管充填材として最初から使用すると再治療の際には除去が難しいため、外科処置で対処するしかなくなる。このため、約10年前から除去が容易なガッタパーチャポイントと同時に使えるM TA『シーラー』の研究が重点的に進められ、この結果現在では数種類のMTAシーラーが発売されるに至っている。しかし残念なことに、薬事法の厳しい日本で入手可能なのは、現在『M T Aフィラペックス』のみである。M TAフィラペックスは従来のシーラーにあった、以下のような2点が改善されている。図1MTAフィラペックスM T Aフィラペックス。左がシリンジタイプ。右がチューブタイプ。図3M T Aフィラペックスのベースとキャタリスト図4M T Aフィラペックスシーラーを用いた根管充填図5システムBコードレスチューブタイプのMTAフィラペックスではシリンジを使わず練板の上に出して練るので無駄がない。MTAフィラペックスシーラーを根管内に塗布し、メインガッタパーチャポイントを挿入しシステムBのプラガーでContinuous Wave of Condensation techniqueにより根尖側根管を加熱加圧充填した(DownPack)。続いて歯冠側根管も根管充填する場合は、再びMTAフィラペックスシーラーをブキャナンプラガー等を用いて根管内に塗布しシステムBコードレスを使用すると、軟化したガッタパーチャにより素早く根管充填できる(Backfill)。