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症例1 金属床にティッシュコンディショナーを行う。患者は磁性アタッチメント維持の金属床義歯を長期に使用していた。ぺリオ的問題で維持装置の歯牙自然脱離による義歯の不具合で来院された。口腔内および義歯の精査を行い義歯の不適合と顎堤歯肉の炎症を認めた。義歯の新製を希望されたために、暫間的に現状の義歯を使用し口腔粘膜の炎症消失とフラビーガム改善そして維持装置の脱離、不適合による義歯の脱離を改善すべく粘膜調整を兼ねた材料としてティッシュコンピンクの粘膜調整剤を使用した。この製品は通常の粘膜調整剤と同等な作用を持ちながら金属床部分にも接着力が強くソフトリベースを兼ねた使用が可能であり、色も通常の白色の多い粘膜調整剤より歯肉色に近いために患者さんも受け入れやすいと考える。また適度な弾性を有することで、余剰部分の除去も容易であり処置後、既存床縁部分との移行部はスポンジ状のホイールを用いて伸ばすように研磨すれば十分である。通常の粘膜調整剤はその粘度のコントロールが難しく、それに伴う硬化後の処理に苦慮することが多い。また、金属部分への接着も甘いために金属床などへの応用には不自由な所があったが、ティッシュコンピンクは粘度のコントロールと濡れの良さ、金属面への応用など簡便に出るために、チェアーサイドでは有効な材料の一つと考える。図7ティッシュコンピンクは刺激・発熱が少ないため、患者さんの不快がないティッシュコンディショナー。ホワイト色もある。図8 図9金属表面にも十分に接着され、精密な床の辺縁形成もされた状態。ティッシュコンピンクを指定の混液比で練和する。図3図4金属床内に磁性アタッチメントが認められる。ティッシュコンピンクを裏装するためにレジンクリナーで表面の汚染を除去する。下顎も維持装置が脱離した状態である。図5 図6図1マグネット支台歯が自然脱落した顎堤。同上顎 顎堤 フラビー状の肥厚した粘膜を認める。ティッシュコンピンク図2村田 功 村田歯科医院 / 東京都調布市開業患者さんの不快症状を即、取り除くために。ティッシュコンピンク・リプロライナーを使った無歯顎臨床