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MIコンセプトに基づく低侵襲な歯科治療MIマイクロバーシリーズ(CR用)形態修正用バー(K-17fff)の活用岡口守雄辺見浩一岡口歯科クリニック?東京都千代田区開業MIマイクロバーのCR用シリーズは、それぞれにCR形態修正時に部位に応じた形態を持っている。そのシリーズの中で、今回ご紹介する形態修正用バー(K-17fff)は、砲弾形の切削部を持ち様々な用途に使用できるバーである。先端径は0.3mmの半円で最大径は1.2mm、長径は3mmのダイヤモンドバーで、ファインカットで仕上げられている。この小さな砲弾形バーの特徴を生かす2つの症例から、その使いどころを紹介したい。まず、1症例目は、CRの歯頚部充填症例である。このような症例では、マージンが歯肉縁にある場合、充填後の形態修正においてマージンとCRを移行的にスムーズな面を作ることが重要である。歯肉縁にマージンがある時は、どうしても細く尖端の鋭いバーを選択しがちである。しかし、細いバーでは「面」を整えることが難しく、形態修正したつもりでもCRや根面がガタガタになっていたり、細い尖端部で歯肉を傷つけて出血してしまうこともある。その様な時に、この形態修正用バー(K-17fff)を使用することで、先端部のラウンド形態が根面を傷つけるのを防ぎ、側面の大きなアール部が平滑な「面」の形成をしやすくして、CRとマージンの移行部をスムーズに仕上げることができる。また、ファインカットであるため歯肉を傷つける心配も少ない。コツは低速回転でゆっくりと使用することである。また、唇面の微細なディテールを仕上げるときにも適している。次の症例は、メタルセラミックスクラウンのセット時における咬合調整である。形態修正用バー(K-17fff)の先端部は、修復物や補綴物の咬合面の形態修正時に適した形状である。ピンポイントで最小限の切削ができるため、スピーディーにかつ正確に咬合調整を行うことができる。また、ファインカットのため、削りすぎを防ぎ、繊細な調整が可能で、その後の艶出し研磨が容易となる。セラミックスに限らず、CRや、ハイブリッドセラミックスなどの咬合調整、また咬合面形態修正に適している。このように、形態修正用バー(K-17fff)は様々な場面で精度の高い歯科治療を可能とし、日々の臨床に是非取り入れたいバーの1つである。図1図2-1図2-2図2-3全長:20mm(実寸大)K-17fff(最大球径:1.2mm)MIマイクロバー(CR用)の形態修正用バー(30万回転以下で使用)。症例1:右下犬歯歯頚部CR2次カリエスの修復。MIマイクロラウンドバー(DPN10月号にて紹介)で表層のCRと、カリエスの除去を行う。CR形態修正用バー(K-17fff)を用いてマージンに一層のベベルを付与する。図2-4図2-5図2-6図2-7歯肉溝に圧排糸を挿入し、ボンディングを行う。フロアブルレジンを用いてCRを築盛した。CR形態修正用バー(K-17fff)にて、歯頚部の余剰したCRをカットし、歯肉縁下のマージン部調整を行う。最終研磨終了時図3-1図3-2図3-3図3-4症例2:右下第一大臼歯メタルセラミックスクラウンセット時の咬合調整。尖端がラウンドの砲弾型の形状が、ピンポイントの切削を可能とし、細やかな調整が行える。側方運動時の干渉除去も、狙った所だけをピンポイントに切削できる。咬合調整後、艶出し研磨が容易となる。※図2-1、2-7以外はすべてマイクロスコープ映像