Dental Products News203

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対談今までとは違う予防歯科「真の予防歯科とは何か?」を実現する想いをおふたりのドクターに語っていただきました。PREVENTDoctorInterview継続して医院へ通う重要性井上:真鍋教授が担当されている美容歯科学部門とはどのような部門なのですか?真鍋:私は、元々は保存を中心とした治療を行っていましたが、2004年に美容歯科の科長に就任しました。美容歯科の科長となったものの、インプラントや矯正はすでに独立した科がありますから、全く違う独自の科を立ち上げる必要がありました。非常に悩み、辿り着いたのが、健康美をコンセプトにすることでした。健康美とは、例えば40歳なら40歳、80歳なら昭和大学歯学部歯科保存学講座美容歯科学部門主任教授真鍋厚史先生80歳に合った口腔環境を保つということです。その健康美を維持するには予防が前提となります。井上:健康美のためにどのようなことをなさるのですか?真鍋:唾液や細菌、口臭の検査、PMTC、希望があればホワイトニングなど、本当にどなたでもできることです。私はあまり難しいことをする必要はないと考えています。重要なのは、年4回通院いただくことなのです。年4回がポイントです。なぜなら、年4回患者さんが来院し、健康な口腔環境を保つためにいかに通院が必要か、その重要性を伝え、患者さんに気づいていただきたいのです。また、患者さんに正しい知識を伝えるということも重要です。PMTCや口臭ケアなどのどなたでもできるようなことを、継続的に行うことで、患者さんの意識はずっと高まったままになります。それこそが真の予防と考えています。井上:年4回、患者さんに来院していただくということは大変良いことです。来院していただいても、何の治療もする必要がない場合も当然起こると思います。しかし、日々、歯科の技術は進歩します。そこで、年4回、歯科治療に対して正しい知識を得るという啓発的な教育、患者さんの口腔管理をほめるという教育をすることに意味があると感じます。病院に継続して来院してもらい、意識改善を行えば、意識改善が強ければ強いほど、そのような方々が、将来社会に対して、歯科について正しい知識を啓発してくださるでしょう。国民生活者自身が予防の大切さの発信力を高めていくためにも、真鍋先生の、年4回来院していただくという発想はすばらしいと思います。患者さんはなかなか一回の来院では意識付けは難しいと実感しています。しかし、口腔ケアなどを受けられると、患者さんは快適性や心地よさを実感されることでしょう。口腔内を継続的に健康に保つという意識が根付き、さらに健康な歯にしようと思われることでしょう。「予防=治療後ではなく“ING”」予防メインテナンスの現状真鍋:一般的に“予防”は治療が終わった後からスタートするというイメージがあります。しかし、私は“予防”は、治療前・治療中・治療後すべてフォローアップをするべきだと考えています。井上:現状として、患者さんが来院するとまず、治療計画の立案というのはよくあります。しかし、術前の歯周管理から、術中・後の継続的な予防管理まで、その重要性が意外と患者さんに伝わっておらず、治療メインでインフォームドコンセントをしていることが多くあるようです。