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InterviewMOLLER ALLEGRA 330上顎前歯根尖部まで直視できるから使いこなせるマイクロスコープ。北園俊司先生きたぞの歯科矯正/鹿児島県鹿児島市開業ユーザーインタビュー■メーラーアレグラ330■なるべく直視できるタイプのメーラー社を導入した。まだまだマイクロスコープが普及しておらず、セミナーなども少ない十数年前、マイクロスコープを独学で使いこなせるようになるためには、なるべく直視で見られる機種、鏡筒の自由度が高いタイプの方が良いと考え、導入したのが『デンタ300』でした。『デンタ300』『ユニバーサ300』の基本的な考え方はそのままに、電動オートフォーカス機能、オプティカルアングル機能、電磁ロックなど、より使いやすくなった機種がメーラー社『アレグラ330』です。元々当院では『デンタ300』も天井固定の天吊りタイプ。私が天吊りタイプにこだわるのには理由があります。一つは清掃性です。当院では『アレグラ330』は手術室に設置していますので、床周囲の清掃性を高めるためにも床設置の機器をなるべく置きたくないと考えています。次に当院の場所です。当院は大きな幹線道路沿いに面しており、大型トラックが行き交い道路が揺れることがあります。通常の治療であれば何ら問題はないのですが、ミクロン単位で見ている際に床面が多少でも揺れると画像がブレ、酔ってしまうのです。建物自体はしっかりとし天吊りだから清掃性も高く、機能性にも優れている。た造りですので、天吊りにすることで道路の影響を受けることなく、マイクロスコープを使用することが可能となります。「観える」から、根管治療や歯周外科時の原因除去が確実に行える。日常臨床で常時使用しているのは4.5倍のルーペです。しかしシビアなケースにはやはり倍率が高く、光軸と目線が一致しているマイクロスコープの方が根管内を明るくクリアに「観ながら」治療が行えることは臨床上大きなメリットがあります。例えば、急性症状があり根管治療が必要と思われるようなケースでも、マイクロスコープで観ると根尖部の拍動が認められることがあります。このような場合はまず同部位への抗生物質の貼薬であって、ファイルで根尖部を刺激すべきではありません。また、根管口が見つからないようなケース、根管内壁の感染物質の除去の確認など、マイクロスコープは根管治療には欠かせないと実感します。特に、『アレグラ330』はフォーカスレンジが200~450mmと広いため、根管口から根尖までわずかな調整で一気に観られること、鏡筒部が自由に動かせるため、上顎前歯部の根尖まで直視でき、特に根管治療には有効な機種です。また、歯周外科時は根面に不良肉芽の取り残しがないかどうか、審美修復処置ではマージンがあっているかどうか、セメントの取り残しがないかどうかなど、あらゆる処置で活用しています。「確実に観て、治療を行うこと」は、原因をきちんと取り除けるということ。短期間で生体は治癒の方向に反応しますから、たとえ保険治療であったとしても、マイクロスコープでの治療は患者さんに良好な治療を提供でき、私自身のストレスの軽減にもつながっています。