Dental Products News202

Dental Products News202 page 18/28

電子ブックを開く

このページは Dental Products News202 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Dental Products News202

当院の感染予防対策第4回Bサイクル滅菌とは?(器具・ハンドピース)山口千緒里日本医療機器学会認定第2種滅菌技士/歯科衛生士/ブローネマルクオッセオインテグレイションセンター勤務小宮山彌太郎ブローネマルクオッセオインテグレイションセンター/東京都千代田区開業ここ数年「Bサイクル滅菌」という言葉を、目にしたり、耳にしたりする機会が増えてまいりました。では「Bサイクル滅菌」とは、どんな滅菌でしょうか?Bサイクル滅菌でなければ、細部にわたる確実な滅菌が得られない器具に不可欠といえます。感染を引き起こす原因となる「微生物」は、これ以上増殖できない状況に至ったときを死滅したとみなされます。微生物のタンパク質を変性させることで、活性を失い死滅します(図1)。にとって安心して確実な滅菌が得られる方法の一つであり、歯科で最も多用されている方法です。飽和蒸気が器材表面に付着し、飽和水に戻るときに放出される熱エネルギーを利用して微生物を死滅させます。は、どんなものがあるのでしょうか?本稿では器材表面に付着した微生物を死滅させる行高圧蒸気滅菌の一般的な条件としては121この点について考えてみたいと思います。患者を治療する上で、医院の環境や器具、医療従事者から、感染を拡散させることはあってはならないことであり、そのためには洗浄・消毒・滅菌が適切に施されることが、必要為を「滅菌」といい、滅菌する器材の形状や材質にあった滅菌方法を選択しなければなりません(図2)。高圧蒸気滅菌法は、滅菌器材表面への化学物質残留毒性がなく、環境、患者・作業者~124℃で15分間、126~129℃で10分間、134℃で3分間(プリオンに対しては134℃18分間推奨)が挙げられます(表1)。この条件(耐熱性など)に対応できない器材は、高圧蒸気滅菌法を選択することはできま図1図2タンパク質の変性について滅菌とは:芽胞を含む全ての微生物を殺滅する処理のこと主な滅菌方法加熱法照射法ガス法高圧蒸気滅菌法乾熱法放射線法高周波法酸化エチレンガス法過酸化水素水低温ガスプラズマ法ホルムアルデヒドガス法過酸化水素蒸気滅菌法目玉焼きをつくるとき、フライパンで熱して水を少し入れ蓋をすると、目玉焼き上表面が凝固していく。これも、湿熱によるタンパク質の変性といえる。濾過法滅菌剤処理方法表1図3高圧蒸気滅菌法の一般的な滅菌条件クラスBの高圧蒸気滅菌器飽和蒸気温度圧力作用時間115.2℃1.73kgf/cm2 1.7bar30分間DACプロフェッショナル画像121.8℃2.14kgf/cm2 2.1bar15分間126.1℃2.45kgf/cm2 2.4bar10分間134.7℃3.16kgf/cm2 3.1bar3分間D A Cプロフェッショナル