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(中)が第1選択のアクセサリーポイントだが、拡大が大きい場合においてはJ-XL(極大)を選択したほうが、後の操作はずっと楽になる。これから述べていくどのケースにおいても、この組み合わせが基本である。この基本の形での組み合わせで、アクセサリーポイントを挿入追加していくが、根管長によっても、適切なアクセサリーポイントを選択することで、より確実でシステム化した側方加圧根管充填としていくことができる。今回ヨシダから発売されている、8種類のアクセサリーポイントは、どう使い分ければ良いだろうか。アクセサリーポイントをどう使い分けるかノーデント社製Ni-Tiスプレッダーの規格を図1に再掲する。次に、現在ヨシダから発売されている8種類のアクセサリーポイントの規格とその詳細を図2に示す。用意されているアクセサリーポイントの長さも選択の要素のひとつである。重ねて述べるが、スプレッダーD11Tに対してはJ-FMが基本である。ここに、根管の長さの要素を加えると、D11Tの場合は、根管が長くJ-FM21mmのポイントでは長さが不足する場合については、拡大号数が大きいときには26mmのJ-Lもしくは、25mmのJ-FLを使えば、アクセサリーポイントのテーパーは若干小さくなるが、大きな死腔を生じることにはならない。逆に根管長が短いときにはJ-Sもしくは、J-FSの応用となろう。4SPのときは、J-MないしはJ-XLの組み合わせであるが、J-XLでは長いとき、第2選択としてJ-LMを使用することで効率化を上げていく。これらを総括して使い分けを示すと図3のようになる。もちろん、このような種類を揃えるのが繁雑であると思われる方は、D11TのスプレッダーとアクセサリーポイントJ-FMがあれば、緊密な側方加圧根管充填が可能である。注意して頂きたいのは、D11Tのスプレッダーで作った圧痕にJ-MやJ-XL・J-LMのアクセサリーポイントを用いることである。4S Pについても同じことである。これだけは絶対してはならないことで、本システム化の意味をなさなくなってしまう。臨床応用については、下に示した組み合わせを参考に、診療スタイルに合わせたアクセサリーポイントを追加して自身のシステムを形成されれば良いと思う。相当以前であるが、米国のエンドの専門家と話した際に、費用に関する話題となった。日本でのエンドに関しては、ほぼ保険診療で行われており、その診療単価はこれくらいだと言ったところ、彼は「とても信じられない。日本のエンドドンティストは、ボランティアでやっているのか!」という驚きの反応だったことは、今でも忘れられない。確かに根管充填に至るまでの診療の過程と、現行の診療報酬が見合ったものとは到底思えない。しかし、そのなかで失敗なく成果を上げていくには、可及的簡略化ができ、さらに確実性の高い術式を構築していくべきと考える。これらの点からも、ノーデント社製Ni-Tiスプレッダーとメタバイオメド社製ガッタパーチャによってシステム化した側方加圧根管充填法は、有用性が高いと思われる。次回は歯種別に、より具体的に話を進めていく予定である。●参考文献1)森川公博;側方加圧根管充填法を確実に行うためにその3-システム化が可能となった根管充填-:D P N,196,14~16.2012.2)森川公博;側方加圧根管充填法を確実に行うためにその2-髄室開拡から根管形成までの要点-:D P N,195,19~21.2012.3)森川公博;側方加圧根管充填法を確実に行うためにその1-スプレッダーの使い分け-:D P N,192,10~11.2012.図3●3種類のNi-Tiスプレッダーに対する各アクセサリーポイントの選択(原寸)選択するアクセサリーポイントNi-Tiスプレッダー基本の選択根管が長い場合の選択根管が短い場合の選択REEND11T(細)J-FL(25mm)J-FS(17mm)J-FM(21mm)REENMA5730J-L(26mm)J-S(15mm)REEN4SP(太)J-M(21mm)J-XL(26mm)第2選択J-LM(21mm)