Dental Products News201

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聞きなれない‘ペリオトーム’とは歯周病に使うものではありません。じつは、‘抜歯’に使う器具のひとつです。通常の挺子とは異なり、薄く鋭利なブレードを持つため、残根のような状況での抜歯においても、的確に骨と歯根膜の間に挿入でき、歯周靭帯を切離・歯槽骨の損傷を抑えたスムーズな抜歯が可能なのです。今回ヨシダから発売されたノーデント社製デュラライトペリオトームは、ブレード部にチタンをコーティングし硬度が高く、先端形状の異なる#1前歯部用・#2臼歯部用の2種類があり、部位や症例によって使い分けが可能です。特に、抜歯窩周囲の骨を温存できるため、インプラント治療前提での低侵襲な抜歯、抜歯即時インプラント、上顎前部抜歯での薄い唇側・層板骨の保存に適しています。症例2:右上側切歯・抜歯即時インプラントへの応用ポイント!左手指で薄い唇側骨を押さえながら、周囲骨に損傷を与えないよう配慮します。図6:右上側切歯の歯根破折。図7:歯槽骨内で水平的に歯根破折している。図8:CT撮影から周囲骨の状況や歯根破折が鮮明に診て診断できる。図9:周囲硬組織の形態や骨量を明示し、骨内に残っている根を確認。図10:骨内の残根部に#1の尖ったブレードや#2の薄いブレードを挿入していく。図11:左手指で薄い唇側骨を押さえながら、周囲骨に損傷を与えないように力を加減する。図12:ペリオトームの刃先に捻じるような力や過度な力は避けて行う。図13:抜歯された側切歯。図14:唇側骨の温存ができたことからインプラント埋入も容易に行えた。上顎の前歯部のような審美領域でのインプラント治療では、薄い唇側骨の温存や外科的侵襲を極力抑えることが重要なポイントです。本症例では、右上側切歯が歯槽骨内で水平的に歯根破折していましたが、ペリオトーム応用したことで、低侵襲な抜歯が行え、唇側骨・周囲骨の温存が行えたため、的確な抜歯即時インプラント埋入も無事に行うことができました。