Dental Products News200

Dental Products News200 page 7/28

電子ブックを開く

このページは Dental Products News200 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Dental Products News200

ICON(アイコン)の有効性を検証する齲蝕予防の最前線~新しい歯面コーティング材“ICON(アイコン)”の臨床~宮崎真至日本大学歯学部保存学教室修復学講座教授齲蝕の予防と管理の重要性が認識され、そのためのリスクアセスメントや各ステージに図1歯面用即した対応が行われている。非切削による齲蝕予防としては、プラークコントロール、フッ化物の応用、口腔衛生指導あるいは食事指導などが行われている。しかし、ハイリスクと判定された口腔内においては、齲窩を形成するリスクも高いところから、非切削ではありながらも積極的な予防処置としてのMicro-invasive caries treatment(MiCT;極最小の侵襲による処置)を行う必要も生じる。その処置として、咬合面小窩裂溝部に行われるシーラント処置が挙げられる。シーラントに関しては、1970年代から多くの基礎ならびに臨床的な研究が行われ、有用性についてのEvidenceも蓄積されている(J Am Dent Assoc 2008;139:257-268)。一方、隣接面を含む平滑面におけるハイリ図2図3隣接面用アイコンは、平滑面用と隣接面用の異なるシリンジから構成されている。とくに隣接面用では、ユニークなアプリケーターが用いられている。カリエスリスクが高いことを本人も自覚しており、そのコントロールのためにもと、来院した。上顎側切歯および犬歯にわたって、実質欠損は伴っていないものの初期齲蝕病変を認める。図4図5図6歯面清掃後、ラバーダム防湿を行った後にアイコン・エッチを塗布する。塗布時間は2分間であるが、初期齲蝕病変の程度によっては水洗乾燥後に追加のエッチングを行う場合もある。十分に水洗した後に、エアブローを行う。図7図8図9アイコン・ドライを塗布し、30秒間放置した後にエアブローを行う。これによって、エッチングパターンから、水分を完全に除去する。アイコン・インフィルトラントを歯面に塗布し、深部まで浸透させるために3分間放置する。その後、余剰部を除去して照射する。さらにアイコン・インフィルトラントを塗布し、1分放置後に余剰部を除去してから照射し、処置を終了する。