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炭酸ガスレーザーオペレーザーLiteの応用オペレーザーを応用したパーフォレーションリペアー牛窪敏博U′Zデンタルクリック?大阪府大阪市開業再根管治療のさまざまな問題の中の1つに挙げられるパーフォレーションであるが、根管治療のオプションとして取り入れていただければ診療の幅が広がるばかりではなく、患者さんと共に歯牙保存の価値を共有できるものであると考えられる。以前までは抜歯を余儀なくされていた症例もあまり複雑な処置を施さなくても再治療が可能となっている。この場合、肉芽組織除去にオペレーザーは威力を発揮してくれる。1)治療方法:具体的な治療法はa)非外科的修復法、b)外科的修復法、c)両者を組み合わせた方法が挙げられる。これらの選択決定において器具到達性、視認性、大きさ、歯周病の状態、根管治療そのものの質、口腔衛生状態、術者の技術と経験、歯牙の重要性を考慮してアプローチする必要がある。歯冠側1/3において、歯肉縁上では通常の5級窩洞修復に準じ、歯肉縁下・骨縁上ではフラップオペを行いそして修復し、歯肉縁上・骨縁下および中間部1/3でアクセス可能なストリップパーフォレーションは非外科的修復法を選択する。また、中間部1/3でアクセス不可能なストリップパーフォレーションやリペアー失敗症例は非外科的?外科的修復法の組み合わせを選択する。根尖部1/3では外科的修復が妥当である。2)実際の治療手順:非外科的修復法A)パーフォレーションの位置と大きさを確認し、器具操作が可能か確かめる。B)水酸化カルシウム、電気メス、炭酸ガスレーザー等で根管内に侵入している肉芽組織を除去するが、筆者は炭酸ガスレーザーを使用している。パーフォレーション部に対してミラーを用いてガイド光を確認することで、レーザーの非接触操作にて肉芽組織除去が可能となる。この時、誤照射を防ぐためニードルチップを使用する。C)丁寧に次亜塩素酸ソーダを用いて洗浄し止血を行うが完全止血する必要は無い。D)使用するプラガーの選択と試適を行う。E)修復材を成型用ブロックからキャリアーにてすくい取り、穿孔部に充填しプラガーでゆっくりと圧接する。これ以外にも小さなアマルガムキャリアのような器具で充填も可能である。この後、湿潤綿球を置き水硬性セメントにて仮封。3)まとめパーフォレーションに遭遇した場合はパニックにならずに落ち着いて、早い段階に無菌的アプローチで的確な処置を最適な材料にて行う。いざという場合にこのような処置が定着し、少しでも修復可能歯の抜歯が避けられればと筆者は考える。図1図2図3術前デンタル:近心根に器具の破折と穿孔らしき像が見られる。術前CBCT:器具破折は近心根舌側に存在しており、近心根の遠心側に穿孔が確認された。同作業長決定穿孔修復後図4オペレーザーLiteオプチカ使用図5治療手順図61術野の確認2肉芽組織の除去3ヒポクロによる洗浄4止血ニードルチップにて穿孔部の肉芽組織除去。5プラガー試適6充填7完成根管充填後