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新しいコンポジットレジン「デントクラフトファインフィル」を活用するデントクラフトファインフィルを用いて天川由美子天川デンタルオフィス外苑前?東京都港区開業「色の合っていないコンポジットレジンを売されたデントクラフトファインフィル去する。前歯部においては、検知液には治して欲しい」「正中離開をコンポジットレジンで修復して欲しい」・・・。最近は、このような患者の訴えを聞くことがある。当初は、なぜコンポジットレジンということをご存知なのかしら?とも思った。しかし、今はインターネットがある。特別な知識がなくても、様々な治療オプションを調べることができる時代である。私たちは患者の望みを把握し、保険診療の中でもある程度の結果を出せる材料、または自分のベストの力量が発揮できる自費診療に適した材料を使い分ける必要がある。さて、市場には各種コンポジットレジンが次々に発売されている。いったいどの製品を使えばいいのか本当に迷う。みなさまももちろんそうだと思う。今回新しく発(図1)を使用する機会を得たので報告する。臼歯咬合面の修復患者は40代女性。小臼歯に変色およびカリエスを認めた(図2-1)。変色部除去後、フロアブルレジンデントクラフトファインフローで窩底の凸凹を滑らかにする(図2-2)。これはペーストレジン充填時の気泡混入を防ぐためである。コンポジットレジンデントクラフトファインフィルは、A1の単層充填である。前歯の修復患者は30代男性。前歯部の旧修復物の色調不良を訴え診査したところ、2次カリエスを認めた(図3-1)。図3-2のように修復物およびカリエス部を除去。カリエスは齲蝕検知液などを用い徹底的に除染まらなくても変色している部分は可及的に除去する。特に唇側のエナメル質下にある変色部は、後の色調不良を引き起こすことがあるので良く観察する。修復は、窩洞の内面に一層デントクラフトファインフローを使用し、ファインフィルA1の単層充填を行った。デントクラフトファインフィルを使用して、少しペーストがやわらかく感じた。これは筆者が通常、形態の付与のしやすさから、やや硬めのコンポジットレジンを好んで使用しているからであろう。このような場合は使用直前に冷蔵庫に入れるなど温度調節すれば問題は解決される。その他研磨性などには問題はなく、保険診療内の単色充填でも十分前歯の修復にも使用できる材料だと思う。図1図2コンポジットレジンデントクラフトファインフィル図2-1:40代女性。小臼歯咬合面に変色およびカリエスを認める。図2-2:変色部とカリエスを除去。図2-3:デントクラフトファインフィルA1で単層充填を行った。図3図3-1:30代男性。前歯の旧修復物の色調不良および2次カリエスを認める。図3-2:旧修復物とカリエスを除去。エステティックゾーンにおいては、1mm程度のベベルを付与。図3-3:本症例のように窩洞が小さな場合は、1ペーストでの修復も可能。図3-4:デントクラフトファインフィルのA1は明度が高いので、シェードがあわせやすく、研磨性も優れている。