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そのため、補綴物の歯頸部がより根尖方向となり、患者自身によるブラッシングは非常に困難となります。さらに角化歯肉の減少や口腔前庭の狭小など、ブラッシングを困難にしたり、歯ブラシの毛先を当てにくくする条件は歯周病が進行した患者ほど多く見られるのが現状です(図3・4)。確実で組織にやさしいプラーク除去センシティブブラシの活用このように、歯周病患者の口腔内には、ブラッシングを困難にする条件が多く存在するなかで、患者個々の手先の器用さ、ブラッシング圧の差を考慮しながらプラークをいかに確実に除去してもらうかを考えた場合、私達が推奨しているのがソニッケアーによるプラークコントロールです。特に高齢者では手の動きの円滑さに欠け、視力も低下している方が多く、ブラッシングはさらに難しくなりますので、ソニッケアーの「適所に当てるだけ」という簡便さと高いプラーク除去効果は、術者にとってもブラッシングを指導するうえでの利点となります。そのため歯周外科処置やインプラント治療を行っている時期、メインテナンス期など、あらゆる時期に使用できるセンシティブブラシを活用しています(図5~7)。ソニッケアーの歯ブラシの中で最も柔らかく、ソフトタッチで磨けるので、私達は外科処置後で上皮化の不完全な歯肉が敏感となっている部分にもセンシティブブラシによるブラッシング法を勧めています。ソフトタッチであるという特徴は、知覚過敏症状のある患者や角化歯肉が喪失し、周囲が可動粘膜で囲まれている部分にも応用可能で、患者は痛みを感じることなくブラッシングができ「歯肉がマッサージされているようで気持ちが良い」との感覚を持ちながら使用しているようです(図8~10)。歯冠長が長いクラウン、インプラントの上部構造が存在する部分では、歯頸部のブラッシングを意識するあまり粘膜を傷つけたり、歯冠形態によっては歯頸部が磨けない場合も多く、このような場合には、センシティブブラシのドーム型ブラシ表面を歯冠にフィットするように置いてもらい、手用歯ブラシよりも短い時間で的確にプラークを除去することができます。高齢化がますます進む日本において、専門機関による歯周病ケアと家庭でのホームケアの果たす役割は大きく、メインテナンスによる健康な口腔環境を維持する上でプラークコントロールは大変重要となります。「適所に当てるだけ」で、確実にプラーク除去できるというメリットを活かし、口腔・全身の健康の維持のためにも、メインテナンスや口腔ケアに有効なソニッケアーの活用を推奨しています。図5手用ブラシによるホームケア図6ソニッケアーセンシティブブラシの活用図7ブラッシング後2次オペが終了し、最終補綴までの期間もヒーリングアバットメントに多くのプラークが付着していることが確認できる(手用歯ブラシ使用中)。ソニッケアーセンシティブブラシで磨いてもらう。磨きたい部分にブラシを当てるだけ。初めてのソニッケアー使用にも関わらず、ヒーリングアバットメント周囲のプラークはほとんど除去されている。手用歯ブラシとの差は歴然である。図8最終補綴物セット後のホームケア図9ソニッケアーセンシティブブラシの活用図10ブラッシング後インプラント治療のリコール時。磨き残しがある。ソニッケアーセンシティブブラシで磨いてもらう。液体流動による洗浄とマッサージ効果が見てとれる。ブラッシング後、磨き残しは認められない。