Dental Products News199

Dental Products News199 page 20/28

電子ブックを開く

このページは Dental Products News199 の電子ブックに掲載されている20ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Dental Products News199

当院の感染予防対策第2回消毒でよいもの。滅菌が必要なもの。?その1?山口千緒里小宮山彌太郎ブローネマルクオッセオインテグレイションセンター/東京都千代田区開業日本医療機器学会認定第2種滅菌技士/歯科衛生士/ブローネマルクオッセオインテグレイションセンター勤務情報が多様化している現在の日本で「院内感染」という言葉の意味を知らない方は少ないのではないでしょうか。「感染対策」についての患者の知識や要望は、ますます高まる傾向にあります。特に「歯科」では、鋭利な器材を使用する頻度が高く、口腔内という細菌が多く存在する環境で、唾液や血液といった感染リスクの高いものを取り扱いながら治療を進めなければなりません。患者はもちろん、医療従事者側も常に高い「院内感染」の危険にさらされていることを忘れてはならないでしょう。もし自分が患者だったら?その洗浄、消毒、滅菌で安心して治療を受けることができるでしょうか?他人の口の中で使用した器材を、自院でなされている処理方法で自分の口腔内にためらわずに使用することができますか?患者や医療従事者が安全に治療図1図2標準予防策とは(スタンダード・プレコーション)洗浄・消毒・滅菌とは全ての患者の血液、体液、喀痰、尿、便、膿、粘膜、傷のある皮膚を感染の可能性のあるものとして取り扱う。これに触れる可能性がある場合には個人用防護具(マスク、ゴーグル、手袋、プラスチックエプロン)を使用する。これらが付着した廃棄物は医療用廃棄物として取り扱い、専用容器に保管した後、専門業者へ回収を依頼する。米国疾病対策予防センター(CDC)ガイドラインより感染症患者?非感染症患者で区別するのではなく、全ての患者から出る感染性のあるもの、感染性のないもので取り扱いを分ける。洗浄とは:対象物からあらゆる異物(汚染物、有機物など)を除去すること。(表面に付着した汚れを洗い除去する工程)消毒とは:生存する微生物の数を減らすために用いられる処置方法で、必ずしも全ての微生物を殺滅、除去するものではない。滅菌とは:全ての微生物を殺滅、あるいは除去すること。(無菌保証レベルとして1 0 - ?が採用:滅菌操作後、被滅菌物に微生物の生存する確率が100万分の1であることを意味する)表1スポルディングの分類図3器材再生処理の流れ分類定義処置対象器材の一例クリティカル通常無菌の組織や血管に挿入されるもの・滅菌・インプラント器材・外科用器材・スケーラー・リーマー、ファイル・切削器材などクリティカルセミ・クリティカル洗浄・すすぎノン・クリティカルセミ・クリティカル損傷のない粘膜および創のある皮膚に接触するもの・高水準消毒・中水準消毒歯科器材の場合は、加熱滅菌が望ましい。・バイトブロック・印象用トレー・咬合紙ホルダー・ハンドピース・歯科用ミラーなど乾燥消毒薬剤消毒の後は乾燥・保管ノン・クリティカル損傷のない皮膚と接触するもの・洗浄(低水準消毒)・ユニット・光重合用照射器など滅菌十分なすすぎが必要乾燥・保管E.H.Spauldingの分類を一部改変