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ペリモールドの活用デンチャースペース理論による即日改造テクニック加藤武彦加藤歯科医院/神奈川県横浜市開業直接法にて上下顎の辺縁作製顎堤吸収の強い症例においては、上下の顎堤のみに吸着を求めるのではげておいて小帯のところを今度は引っ張り、辺縁形態を整えます。このとき「吸着がない、噛むと義歯不安定で動いて、痛くて噛めない。」という症状で来院された患者さんに、まずその義歯がなぜ吸着がないのか、なぜ噛むと痛いのかを診断します。多くの義歯は、周囲組織と密着できる床の厚みや深さが足りない場合が多いようです。吸着を持たせるためには、骨吸収によって失われた骨量を、床の厚みで回復して、周囲組織との辺縁封鎖をすることです。なく、周囲の頬・口唇・舌など均等な圧力で接する、いわゆるニュートラルゾーンに床研磨面の形態を作製すれば、それぞれ周囲組織をも維持安定に利用できるわけです。具体的には、旧義歯の床の足りないと思われるところの表面を削合して、新鮮面を出し、ペリモールドのP/Wを多少粉末を多めに混合させて、床外形に盛り上げ、口腔内に入れます。上顎の場合は、術者の手指で押し上床内面にペリモールドが入らないように気をつけます。下顎の場合は、多くがレトモラルパッドのところと舌側、それと頬棚のところの床を盛り、頬筋下方繊維が床を抱え込む形を整えます。以上の工程は床の枠を作っているわけですから、これをシリコンの適合試験材でテストして辺縁形態を整えます。図1図2ニュートラルゾーン(デンチャースペース)とは喪失以前に天然歯と支持組織が占めていた無歯顎者の口腔内の空間である。ニュートラルゾーン(デンチャースペース)に合った形態を与えることで義歯の転覆を防ぐ。図3図4図5吸収の強い下顎顎堤浮き上がる義歯を何とか床形態を整え、吸着を持たせる。ペリモールド図1・2歯科技工第39巻第4号平成23年4月1日発行医歯薬出版株式会社発行より転載