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が容易な現在では、患者も「歯科治療時、手袋着用、患者ごとの交換」への意識が高まっており、インターネットの質問サイトに自分のかかっている歯科医院の手袋着用状況を相談するものも目にします。歯科領域で特に問題とされる「ウイルス性肝炎」や「エイズ」を問診だけで判断するのは、極めて不確実と言えますし、潜伏期間を考えれば、血液検査を実施した結果でさえも確実とは言えません。また、新興感染症(プリオン、SARS他)の問題も考慮すれば、患者から医療従事者への感染を予防するためにも、医療従事者が媒介となる患者同士の感染を予防するためにも、手袋の着用、患者毎の交換、清潔なマスクの着用は医療従事者の責務と言えるのではないでしょうか。診療時(血液、唾液、損傷した皮膚、粘膜に接触する可能性がある)や、診療で使用した器材を取り扱う場合には、マスク、手袋、ゴーグル(またはフェイスシールド付マスク)を着用します(図2)。手袋はサイズの合ったものを選択し(図3)、医療従事者もしくは患者にタルクやラテックスに対するアレルギーがある場合には、アレルギー対応の手袋を選択します。診療後、手袋は、素手で表面を触れないように注意し、表面が内側になるように外します。血液等が付着している場合には、感染性廃棄物専用容器に入れ廃棄します(図5)。手袋を外した後も必ず衛生的手洗いを実施します(図6・7)。診療中、血液や唾液に接触した手袋で、パソコンや電話、ボールペン、スイッチなどに触れることは感染の拡大につながる行為であるため避けましょう(図8)。診療中、接触する可能性の高い部分(ライトハンドル、診療台操作スイッチ、サクションのハンドルなど)には、あらかじめラップなどフィルムで覆い、患者毎の交換を行います(図9・10)。マスクは、サイズの合ったものを選択し、布、紙など簡単に液体を透過させてしまう材質は避け、単回使用のサージカルマスクが良いとされています(図11~14)。鼻の固定ワイヤーをフィットさせ、耳ゴムをかけ、プリーツを伸ばして、口、鼻をしっかりと覆います(図12)。使用後はマスク表面に素手で触れないように注意しながら外し、手袋同様に血液等の付着がある場合には感染性廃棄物専門容器に入れ廃棄します。図8付けたまましてはいけない行為図9診療器材の感染予防図10診療台操作ボタンの感染予防血液や唾液の付着した手袋で、パソコンや電話、ボールペン、スイッチなどに触れることは感染の拡大につながる行為であるため避ける。診療中に手袋で触る可能性の高いものは(サクションのハンドルなど)、あらかじめラップなどで覆い患者毎に交換する。診療台操作スイッチの上にフィルムを貼り、患者毎に交換する。図11サージカルマスクの使用図12サージカルマスクの装着法単回使用のサージカルマスクを使用することで、血液、唾液などの飛散から医療従事者の鼻腔、口腔粘膜を守り、医療従事者の鼻腔、口腔粘膜に保菌している病原体に患者が暴露されるのを防ぐ。サージカルマスクの装着は、まず、鼻のワイヤーをフィットさせ、耳ゴムをかけ、プリーツを伸ばし、口、鼻をしっかりと覆う。図13フェイスシールド付マスクの構造図14フェイスシールド付マスク外側層遮蔽材不滲透性膜(Loncet)軟性内側裏地層フルイドシールドマスクは4層構造からなっている。単回使用のフェイスシールド付マスク。歯科治療時、患者の血液、唾液などの飛沫から医療従事者の眼、顔面を防護する。