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ベアー縫合糸の活用マイクロスコープ下での外科手術の必需品ベアーのマイクロスコープ専用縫合糸栗原一雄デンタルオフィス武蔵浦和?埼玉県さいたま市開業近年、歯科治療においてマイクロスコープ等の拡大装置を使用することが多くなってきています。私自身も、ほぼ全ての治療にマイクロスコープを使用しており、その中でも特に歯内療法と歯周外科においては必要不可欠な機材と言えるでしょう。その理由としては可視不可部位が可視でき、かつ拡大下で治療を行うことで正確かつ的確に処置を行え、結果として成功率が上がるだけではなく外科的侵襲が少ないため治癒が早く、治癒後の創傷面も非常に綺麗なものとなるからです。当然、マイクロスコープを使うだけでは成し得ず、技術並びに知識が必要となりますが、必須なのは拡大下で使用する器具材料です。歯周外科や外科的歯内療法時に重要な役割を果たすアイテムの一つが縫合糸です。私は縫合糸の選択基準を1プラーク等の汚れが付着しづらい2緩みが少ない3抜糸時にその存在の確認が容易である4周囲軟組織に侵襲を与えない5縫合針の形状並びに鋭さ等とし、私は以上の点で非常に優れているベアー縫合糸を好んで使用しています。尚、使う糸の太さの選択としては細ければ良いというものではなく、その目的と術式、対象部位(粘膜性状、骨膜の有無、審美的領域)等々を考慮して選択使用すべきと考えます。図1図2図3図4当院で使用しているマイクロスコープ。メーラー社ユニバーサ300。インプラント2次オペ前の咬合面観。頬側のボリュームが少ないのがわかる。非常に鋭利な針先で歯周組織への侵襲も少ない。咬合面にある結合組織をローテーションさせて頬側に配置させ、8-0にて縫合。図5図6図7図8術後4日。糸の緩みもなくプラーク等の汚れもほとんど付いていないのが確認できる。術後11日。患者の都合で抜糸時期が遅れ、縫合糸に若干の緩みは認められるが、プラーク等の汚れの付着が見られない。歯根端切除後の縦切開部。可動粘膜は6-0、角化粘膜部は8-0にて縫合した。術後翌日、まだ術後1日しか経っていないのに非常に治癒が早く、綺麗なのがわかる。、図9図10図11図12術後6日。切開線の痕もほぼ見られず切開部における上皮の修復が完了している。術後6日。抜糸後の拡大写真。治癒が早いため、歯頸部において新たな組織新生が認められる。Apically PositionedFlapは7-0、FGGは6-0にて固定し移植片周辺を補強のため8-0にて縫合。術後21日。外科的な侵襲が少ないため短時間で非常に綺麗な治癒結果をもたらしてくれる。