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新しいNi-Tiファイル「K3 XF」の使い方K3 XFのすべてなっている(図6・7)。このため切削片は自動的に先端から末端に抜けやすくなっている。3ラジアルランドが付与されているので連続的な回転切削でも直線化しにくくなっている。また刃部やラジアルランド部を支える柄部(サポート部)が広くなっているので耐ねじれ疲労破折は高い。さらに3枚の刃部のうち2枚のラジアルランド後方にリリーフ部が設定されている。このリリーフ部があることで切削時のストレスや衝撃が緩和される。3枚目の(第三)ラジアルランドにはリリーフ部がついていない。このリリーフ部のない第三ラジアルランドが、根管壁を削り過ぎ・根管内へののめり込みを防止し、ファイルが常に根管中央部に位置するようにしている(図8・9)。4多様コア径(Variable core diameter)または多様ピッチでもありコア径とファイルの外径との差は先端部で小さく末端部で大きくなる。ピッチも先端部では狭く末端部では広くなっていて切削片の排出も効率的である(図6)。コア径はねじれ疲労のかかりやすい先端部で広くとることで耐破折性を高くし、末端部でのファイル径はでテーパーに比例して太くなるがコア径は比較的に小さくなっているので柔軟性を維持できている。K3 XFの使い分けK3 XFによる形成テクニックと症例を図14・15で示す。回転数は300~500r.p.m.の図14K3 XFを用いた根管形成のテクニック???まずはLAアクセスバーなどにより歯冠側根管1/3付近まで直線形成する。そしてNegotiationを#8または#10のKファイルで開始して、#15(直線根管や太い根管では#20まで)のサイズまで広げてGlidePath(穿通)を形成する。中~大きいサイズの根管では、#25/0.10テーパーのファイルから使用しクラウンダウン法で根管形成する。MB2根管や細い根管では、#25/0.08テーパーのファイルから使用していく。これらのファイルはオリフィス・オープナーと呼ばれ根管口付近の拡大に使われる。中~太根管オリフィスオープナー#25/0.10MB2根管や細い根管1/31/31/3オリフィスオープナー#25/0.08図15K3 XFを用いて根管形成した症例a b c d使用したファイルの順番は、#10/Kファイル→#15/Kファイル→#40/0.04 K3 XF→#35/0.04 K3 XF→#30/0.04 K3 XF→#25/0.04 K3 XF→#20/0.04 K3 XF→#20/0.06 K3 XF●a:術前の右下6X線写真●b: Negotiation時のX線写真(D根管とMB根管に#10Kファイルが挿入)●c: #20/0.04テーパーK3 XFファイルをD根管に挿入した状態のX線写真。約45度の湾曲根管でも直線化することなく追従できている。●d: #20/0.06テーパーK3 XFファイルをD根管に挿入した状態のX線写真。#20/0.04 K3 XFテーパーファイルの先端部に切削片の付着がなかったので、#20/0.06 K3 XFテーパーファイルを使いさらなるテーパー形成をした。