ブックタイトルDental Next Action 4

概要

Dental Next Action 4

経験から学ぶコミュニケーション力目配り・気配り・聞き配り安生朝子歯科衛生士／栃木県宇都宮市藤橋歯科医院歯科衛生士は基本業務を守り実践しながら、「患者さんは心と脳と五感を持つ個人であることを念頭に、?患者さんを近くで見る?患者さんを遠くからも看る?患者さんの声にならない声を聴く?患者さんの心の声を聞く?患者さんの表情をよむこと」が求められると考えています。ドラッカーのマネジメント理論によると「企業は自分たちが何を売りたいのかよりも、お客様が何を求めているのかを一番優先して考え、付加価値のある商品を提供すべきである」と述べています。これを歯科医院に置き換えると、「どうして当院に来院されたのか？何を求めて来院されたのか？来て良かった・きれいになったと実感していただけるか？」が重要であると考えています。患者さんが求めていることを、目配り・気配り・聞き配りをしてくみ取ることで、信頼関係につながっていくのではないでしょうか？今回、私が悩み・試行錯誤して得た経験も踏まえ、当院のノウハウをご紹介します。朝のミーティング1診療前のコミュニケーション毎朝8：50～9：15●医療人としての身だしなみを各自確認●事務連絡●ミーティングカルテのチェック／診療内容の確認事項患者様の近況報告／ラボとの連携確認歯科医院の報告連絡相談医院の清掃が行き届いているのか？本日来院される患者さんの情報共有などを行います。「報告・連絡・相談」は院内コミュニケーションの基本です。「いかがですか？」は万能な言葉2 3「今年も庭一杯にバラが咲きましたよ」とおっしゃってバラをくださった方お帰り時「待合室が華やかになりました」「ヒザが痛いのよ」とお困りの方お帰り時「ヒザお大事に」私の一日の業務その他カウンセリング歯周基本治療メインテナンスSPT「母が骨折しまして」と入院の話をする方お帰り時「ご自身の健康もお大事になさってください」●メインテナンス時のチェック項目全身的健康状態の診査「お変わりございませんか？」一般的歯科診査「お口の中に困りごとはなかったですか？」プラーク、歯石沈着の診査「念のため、プラークコントロールのチェックをさせて頂きます」歯周組織の診査「それぞれの歯の健康度合いをチェックしましょう」X線診査「肉眼で見えない点をレントゲンで確認しましょう」咬合診査「さて、担当医に咬み合わせのチェックをして頂きましょう」06「おはようございます○○さん」とお名前を付けてご挨拶し、「いかがですか？」と伺います。ご自身の近況報告などさまざまなお話は貴重なコミュニケーション。お帰りの際には、いらした時の会話を受けた内容でお見送りします。お一人30分のアポイント。長年通い続けてくださる方が多いので、メインテナンス・SPTが多い。日本歯周病学会のガイドラインに基づき診療にあたっている。