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概要

DENTAL PRENEUR 2017 Summer

根管充填後、即日ファイバーポストを用いた支台築造を行った。出血がないため確実な防湿が得られ接着操作もより質の高いものになっている。初診時。前歯部には不良補綴物が装着され辺縁歯肉には炎症も強く認められる。左下第一・第二大臼歯部にインプラントを埋入した。同時に頬側にGBRを行い4カ月間の治癒期間をおいた。切開モードで全周の歯肉を切除した。出血はほとんどないことがわかる。口蓋から採取した遊離歯肉を移植し縫合した。遊離歯肉移植術を行うために部分層弁にて受容床を形成する。まずは切開モードで角化歯肉の辺縁をマーキングする。左側側切歯も同様の処置を行い、ルートプレーニング後改善照射を蒸散2 のモードにて行った。補綴物除去後。内部では2 次う蝕が進行している。埋入後4カ月。頬側の角化歯肉が不足している。右上側切歯のう蝕除去後。全周にわたり歯肉縁下までう蝕が進行しており根管治療を行うためのクランプをかける歯質がない。歯槽頂部にわずかに角化歯肉が存在するが、根尖側移動での対応は難しいと思われる。この段階でも出血はほとんど認められない。切開モードのまま粘膜を切開していく。このとき骨方向にレーザーを向けないように注意する。ラバーダム防湿を行い根管治療を開始した。根管充填前に根管内用チップを用いて根管内を乾燥させている。受容床形成後。ほとんど出血がない状態で処置を進められることは大きな利点である。インプラント埋入部位も炭酸ガスレーザーでパンチングを行っている。症例150 代女性症例260 代女性歯肉縁下に及ぶう蝕に対し、歯肉切除を行い根管治療、支台築造を行った。炭酸ガスレーザーは0.5mm以下の血管への止血作用が非常に強く、辺縁歯肉の切除時にはほとんど出血しない。また、術後の疼痛も少なく速やかに治癒する。本症例においてはルートプレーニングも併せて行い術後に改善照射を行うことによって消炎作用も期待している。インプラント二次手術時の遊離歯肉移植術に炭酸ガスレーザーを使用した症例。受容床の形成は通常メスによって部分層弁で行われる。部分層弁の形成は経験が浅い術者の場合、難易度が比較的高く、出血量が多くなってしまう傾向がある。炭酸ガスレーザーの使用により受容床の形成を行った場合では短時間でより簡便に、尚且つ出血量を最小限に抑えることが出来る。術中のストレスが軽減でき非常に有用であると考えられる。14