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概要

DENTAL PRENEUR 2017 Summer

船越歯科医院では2006年よりオペレーザーLiteを使用し始め10年以上経過しているが、現在に至っては日々の診療の必需品となっている。レーザー治療には、組織の不可逆的反応を用いた高反応レベルレーザー治療(High reactive Level Laser Treatment:HLLT)と、活性化を促す低反応レベルレーザー治療(Lowreactive Level Laser Treatment:LLLT)がある。この2つをレーザー治療に用いるわけであるが、レーザーを組織に照射した場合、レーザーアップルと呼ばれる表層の炭化層から深部の活性化層まで温度の違いによる層ができるとされ(図1)、HLLTとLLLTは別個に考えるべきではない。オペレーザーを使用するに当たっては、HLLT作用はもちろんのことだが、このLLLT作用を効果的に用いることが重要で、どのように活性化層を作るのかを考慮する必要がある。炭酸ガスレーザーの臨床応用生体反応とレーザーの熱による変化Lite照射時のポイント&テクニック各モードの特性をいかした臨床応用オペレーザーLiteには1.切除モード、2.蒸散モード、3.止血モードが設定されており(図2 )、それぞれの臨床応用を図3 に示す。レーザーによる切除は、通常のメスによる切開より出血が少ないだけでなく、その後の疼痛も非常に少なく、活性化層もあり治癒も早い。また、止血モードによリ抜歯窩に血液を溜め、炭化層を作ることで、抜歯窩の早期の治癒も期待できる。組織の反応を考えて使用することで、炭酸ガスレーザーの応用は今後も広がっていくと思われる。炭化層 ( 150 ? 300℃)蒸散・気化層 ( 100 ? 150℃)タンパク凝固層 ( 80 ? 100℃)タンパク変性層 ( 50 ? 80℃)活性化層 ( 32 ? 50℃)HLLT作用LLLT作用図1オペレーザーLite 3つのモード各モードに適した臨床応用図2 図31.切除モード● 歯肉切除術● 小帯切除術/口腔前庭拡張術● インプラントの二次手術 etc.2.蒸散モード● 口内炎/褥瘡性潰瘍 ● メラニン除去● 軟組織/骨組織への応用 etc.3.止血モード● 抜歯窩への応用 ● 縫合部への応用● 移植供給側への応用 etc.1.切除モード2.0W ContinuousWave(CW)Continue(CON)エアーあり(COOL)3.0W Super Pulse(SP)2×0. 001SRepeat(REP) エアーありor なし0.5W ContinuousWave(CW)Continue(CON)エアーなし2.蒸散モード3.止血モード船越 栄次先生船越歯科医院 院長福岡県福岡市開業松延 允資先生松延歯科医院 院長福岡県京都郡開業11