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概要

DENTAL PRENEUR 2017 Summer

この度ヨシダより、炭酸ガスレーザー(オペレーザーネオス)と半導体レーザー( オペレーザーフィリオ)の2種類が一対となったオペレーザーDualWaveが発売された。各レーザーの特徴は、まずオペレーザーネオス( 高出力炭酸ガスレーザー)では、従来7Wであったものを、最大出力25Wまで出力をあげ、ピーク出力を70Wまで変更したことである。このことにより、水、生理食塩水による噴霧をしながら、炭化層を形成せずに切開・蒸散が可能となった。もちろん出力調整することにより、オペレーザーPro・Lite 同様の設定での使用も可能である。次に円形スキャニングハンドピースが搭載され、レーザー光を自動で回転させることにより、軟組織の治癒促進の目的で蒸散を行う際に、極めて短時間に行うことができ、また二次オペ時のインプラント露出のための歯肉蒸散においても、ハンドピースの焦点距離をコントロールすることで、スムーズにおこなうことができる。また、オペレーザーフィリオ(半導体レーザー)は炭酸ガスレーザーと特徴が全く異なる808nmの波長を有し、各種のファイバーチップを使い分けることにより、炭酸ガスレーザーとは異なる目的で使用可能となった。またこの半導体レーザーはバッテリー駆動で使用できるため、移動がしやすく、訪問診療での使用も期待できる。以下簡単ではあるが、当医院での日常臨床のオペレーザーデュアルウェーブの活用を紹介する。日常臨床における炭酸ガスレーザーと半導体レーザーの活用船登 彰芳院長なぎさ歯科クリニック 院長石川県金沢市開業照射時のポイント&テクニック慣れないうちは「回転なし」で確認しながらインプラントのパンチアウト時での使用に際し、まずは、浸麻針等でインプラント体の位置を確認し、慣れないうちは、回転なしの仕様でカバースクリューの中心部を蒸散しながら確認する。そのうえで回転径と深度を調整することによりインプラント径と相似径になるようにして蒸散を行う。炭酸ガスレーザーの特殊性で、水がパンチアウト部位に溜まってしまうと、スムーズに蒸散できないため、バキュームなどを使用し吸引する必要もある。またパワーを弱め、注水なしで使用することも検討する。遠心側から近心側へ照射し、水による吸収を回避前庭拡張時の使用でも、水には炭酸ガスレーザーは吸収されてしまうため、遠心側から近心側にレーザーを照射させるのがコツである。またバキュームによる吸引も工夫が必要。当然のことながら、リトラクターによる根尖方向への介助は重要である。半導体レーザーのポケット内縁上皮の蒸散一か所に半導体レーザー光が停滞すると熱を発するため、歯周ポケットをプローブでウォーキングするように測定するときと、同じ手法で照射する。先端は炭化した組織が付着するので、その都度アルコールワッテ等でこまめに取り去る必要がある。123ネオスフィリオ9