Dental Products News 特別号

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医科未開拓の歯科と医科の連携宮坂勝之聖路加国際大学大学院周麻酔期看護学特任教授四面楚歌の歯科麻酔科医麻酔科医が見えていないもの私は、国立小児病院で麻酔科医をしていた。そこの初代医長が元東京医科歯科大学歯科麻酔学久保田康耶教授の親友だった。その後、同期に海野教授(後の元東京医科歯科大学歯科麻酔学教授)がいらっしゃるなどして、歯科麻酔科医の重要性を理解していたが、ほとんどの医師・看護師は、歯科医療への理解は低く、周囲の歯科医との連携は乏しく、関心・興味・知識がない。一般的に麻酔科医は、気管挿管による歯牙損傷防止しか頭にないため、気管挿管に関係する動揺歯しか見ていない。●義歯があれば安心:挿管時に無歯顎であれば義歯を外すだけで良いと思う。歯垢と歯石の見分けはできない。インプラント・矯正に関して全くの素人。●カークランドの歯式は聞いたこともない:これでは右側と言っても患者の右なのか、術者の右なのか?も判らない。患者麻酔科の術前診査に歯科医が関与しはじめると聖路加病院に歯科受診に来たのではない。突然歯科診察と言われて動揺した。●脱臼歯の再生に向けての応急処置を知らない:万一挿管時に脱臼させてしまった場合、再生の可能性があることを知らないため脱臼歯を放置させたままとすることがある。●歯周病に関心がない:無菌室で手術をしているにも関わらず、口腔の感染源は残したまま手術を行っている。口腔内衛生に手術前に余計な不安を与えないで欲しい。手術後で良い話だ。主治医科関心がない。歯肉炎と歯周炎の区別もできない。●病院の口腔外科は一般歯科を扱わない:口腔ケアや小処置は自分達の仕事ではないとされる。同僚麻酔科医・看護師周囲の歯科クリニック余計な話をしてくれた。患者は迷惑している。一般歯科診療はお断り。難しい問題のある患者は病院内で解決して欲しい。歯科医院内口腔外科糖尿病が先か、歯周病が先かより良い手術後のためには予め感染源を除去し、想定される問題を解決し、より安全な処置を行う方が良いに決まっている。糖尿病は歯周病を発生させやすく、悪化させやすくもする。しかし、歯周病と糖尿病の発生機序は別であり、歯周病は単独でも麻酔や手術が前提でない診療しかしない。と、それぞれの立場での主張がある。かかりつけ歯科医発生・悪化し、慢性の感染巣となる。そのため外科手術部位、創の感染をもたらしかねない。加えて、気づかれない歯科治療の補填物などの脱落は、誤嚥性肺炎の温床かもしれない。手術前の歯科的口腔診察による、口腔ケア、必要な固定や抜歯などを行い、口腔内の感染源を排除しておくことが重要。19