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MTAシーラーを活用するMTAフィラペックスの臨床応用中島稔博なかしま歯科クリニック/福岡県北九州市開業近年マイクロスコープの登場により、歯内療法においても、従来は見逃してしまっていた起炎因子や根管内の状態などを拡大下で直接見ることができるようになり、より精度の高い根管治療が可能となってきた。さらに、マイクロスコープを用いた治療が一部、保険治療にも導入され(歯根端切除術、一部の根管治療)そのニーズはますます拡大すると予想される。また、MTAセメントの生体親和性、有効性も臨床で多く立証され、覆髄やパーフォレーションのリペア、さらには歯根端切除の際の根尖部の封鎖など、多くの状況に応じて臨床応用されるようになり、保存治療や根管治療は大きな変貌を遂げつつある。図1図2図3マイクロスコープの登場により、精密な治療が可能となってきた。(使用器材:アレグラ330)#25の根尖病変に対し根管治療を行うこととした。2次う蝕による遠心歯質の崩壊が認められる(ミラー像)。図4図5図6隔壁を設置後、根管治療を開始した。マイクロスコープ下で根管内を観察したところ、根管壁に古い根管充填材の残存を認めたため、超音波チップを用いて除去した。デンタルX線では確認できない残存した細かいガッタパーチャもマイクロスコープ下ではっきり確認できる。手用インスツルメントを用いて起炎因子の除去を行った。マイクロスコープを使用すると、根管内の起炎因子がいかに残存しているかということに驚かされる。根管拡大後の状態。根尖孔の開大が認められた。このような症例においては、根管充填時に根尖部の封鎖を緊密に行えるような根管充填用シーラーMTAフィラペックスが理想的であると言える。図7図8図9MTAフィラペックス。今回はハンドミックスタイプを使用した。練和時の状態。練和直後は若干柔らかめな印象であるが、適度な稠度に変化する。4 Dental Products News 219