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CAMBRATM[キャンブラ]座談会CAMBRATMDoctorsSymposiumCAMBRAでう蝕のリスクを回避する予防歯科・どのようにしてう蝕を回避するか?CAMBRAの今を語っていただきました。リスク評価とその管理/リスクを下げるための処置司会:池亀友株式会社ヨシダDNA本部副本部長う蝕に対し、日本の歯科医療が「早期発見・早期治療」の視点で真剣に取り組んできた一方、国民皆保険のないアメリカでは「予防歯科」(どのようにう蝕を回避するか)の視点で真剣に議論されてきました。そのアメリカで生まれたう蝕予防法が「Caries Management By Risk Assessment~リスク評価に基づくう蝕管理~」を意味する「CAMBRA」です。う蝕は「病変因子」と「防御因子」のバランスによって発生すると考えられており、エビデンスに基づいた評価・処置方法が全てプロトコル化されています。CAMBRAは既に全米で広く普及しており、米国65校の歯科大学の内、40校が教育プログラムとして導入しています。また2013年より全世界に向けて配信されているオンラインコースでは、30カ国から8,000人の受講がありました。この度、CAMBRAの提唱者であるフェザーストーン教授をアメリカカリフォルニアより招聘し、CAMBRAの理論と概念についてお話を伺いました。日本初講演の様子(2015年12月20日開催)池亀この度、日本において初講演となるキャンブラ「C A M B R A」ですが、どのような経緯で確立されたのですか?フェザーストーンCAMBRAを作るきっかけは、40年前からカリオロジーの研究をしていて、「せっかくの知識や科学的根拠をもっと患者さんに応用・還元できないか」と考えたからです。9 0年代初頭、アメリカにおける罹患者の口腔内調査結果や、病理学的因子と予防的因子を組み合わせたカリエスバランスの重要性をまとめたカリエスアセスメントをN I H(N a t i o n al Institutes ofHealth:アメリカ国立衛生研究所)に提出し、研究活動基金を要請しました。もしこの研究が臨床にうまく応用できたら、アメリカの歯科事情や国民の口腔環境が大きく変わる可能性があることも提示しました。そして厳正な審査の結果、2 0 0 2年にアメリカの基金給付が認可され、2 0 0 3年にカリフォルニアで開催されたカンファレンスにおいて国を挙げて歯科事情改善のためのシステムをつくろうということになりました。それが「CAMBRA」です。まずは西海岸にある歯学部の教授を限定としたCAMBRAチームを結成し活動を推進、私たちのカリフォルニア大学サンフランシスコ校でもカリエスリスクアセスメントとして導入しました。2 0 0 5年からは一般開業医向けにセミナーで啓発し、2 0 0 6年からの麻生幸男先生麻生歯科クリニック院長麻生キッズデンタルパーク顧問日本歯科大学附属病院総合診療科2臨床講師リスクに応じた医療者と患者それぞれの役割がはっきりせず曖昧でしたが、CAMBRAによってはっきり明確にすることができました。