Dental Products News216 page 16/28

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Dental Products News216

意識を変える土屋和子歯科衛生士／株式会社スマイル・ケア代表私たちは歯科医療の専門家である。専門家ゆえに“こだわる”。そして、歯科医療界にどっぷり鎮座していれば、この世界以外の世界の・・・つまり一般的な感覚が鈍くなる。「歯の手入れは念入りに丁寧に、磨き残しがないようにするのがアタリマエ」と思う。「あなたね・・・“磨いた”と“磨けた”というのはチガウノヨ」と心で叫ぶ。「だから歯周病が進行するのよ。プラークべったりで息も歯磨きは普段“無意識”で行っている。だから一々覚えてもいないし、磨けたかどうかなんて気にもしない。なので、「どのくらい磨いてますか？」と問われれば、「5分」とか「10分」とか、適当に頭に浮かんだ数字をあげる。そんなに時間が掛かっているはずがない。臭いし。モウシラナイワヨ」と投げやりになる。だから・・・意識を変えましょう！先日も、新人の歯科衛生士さんが目を潤ませてはなをすすっていたので、声を掛けてみると・・・中年の男性患者さんに「あんたに怒られるために歯医者に来てるんじゃないよ」「歯垢が隅々まで取れる薬はないの？そんなに汚いって言うんだったら、薬を開発してよ。簡単に取れる薬・・・」ってすごまれたらしい。そうなのだ。患者さんは一生懸命歯磨きしたいとは思っていない。歯磨きは簡単に済ませたい。小道具をたくさん使ったり、時間が掛かるようなことには全く関心がない。“歯磨きは面倒なものだ”と認めましょう！そして、こう声を掛けましょう。「面倒ですよね。歯磨きは。だから・・・あなたにはアダプティブクリーンブラシ」「何も考えないで、歯に当てるだけ」「あなたは動かさなくていいから、歯に当てるだけ」「歯は表と裏があるから、歯に当てるだけ」「奥歯から順番に前のほうに、歯に当てるだけ」「面倒だから、歯に当てるだけ」呪文のように繰り返す。歯に当てるだけ。「錠剤を一粒口に入れてクチュクチュしてきれいになったらいいのになぁ・・・」「一口うがい薬を含んで2～3回ブクブクしたら、もうそれだけでスッキリ。歯磨きなんて面倒なことしたくない」・・・が本音。おまけに・・・歯医者で怒られるなんてもってのほか。「俺（私）のことはホットイテクレ！」とも思う。61歳男性25年前に森克栄先生による補綴治療を受けられました。森先生閉院後植松厚夫先生と私がメンテナンスを担当させていただいていています。