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self care, professional care, aged care ?各ライフステージ田中真喜誠敬会クリニック理事長?神奈川県横浜市口腔内の健康をより長く維持するためには、病気の治療はもちろんのこと、病気にならないようにするための予防も積極的に行うことが重要です。そのためには、毎日の自宅でのセルフケアの徹底と歯科医院での定期検診を受診することが大切です。忙しい日常の中で、より効率的にセルフケアを行ってもらうために、我々が患者に提案できる選択肢の一つとして、ソニッケアーを活用することが挙げられます。我々のリサーチグループで一般の20~50代の男女30名を対象に、手磨きとソニッケアーの清掃除去効果を検証するための実験を行いました。検査方法は、検査1週間前より含嗽剤の使用を禁止し、検査1日目は起床時に5分間の刺激唾液を採取した後に手用歯ブラシにて2分間口腔清掃を行い、再度5分間刺激唾液を採取しました。検査2日目は起床時に5分間の刺激唾液を採取した後に、ソニッケアーにて2分間口腔清掃を行い、再度5分間刺激唾液を採取しました(図1)。そして採取した唾液の総菌数をPCR-IVD法を用いて定量し双方のブラッシング法の清掃除去効率を細菌学的に評価しました。すると、手用歯ブラシに比べ、ソニッケアーを使用した場合の方がブラッシング前後の細菌除去率が高いという調査結果が出ました(図2)。このことより、ソニッケアーはセルフケアのツールとして有効であることが示唆されました。しかし、歯ブラシよりもソニッケアーを使用した方が、細菌除去率が低かった被験者もおり、プラークの除去効率はブラシの当て方にも依存する可能性が示唆されたため、ソニッケアーも歯科医師や歯科衛生士が患者の口腔内に合ったブラシと清掃モードをテーラーメイドで処方し、口腔清掃指導を行うことにより高い効果を発揮することができると考えます(図3)。セルフケアだけではなく、医院でのプロフェッショナルケアにもソニッケアーを活用することができます。プロフェッショナルケアで使用することにより、プラーク除去をより短時間に効率的に行えるだけではく(図4)、ケアをしながら同時に口腔清掃指導も行えるというメリットもあります。限られた来院時間の中で、手技の時間を短縮し患者とのコミュニケーションの時間を増やすことにより、モチベーションの向上にも繋がると思います。これまで、ソニッケアーは健常者のための清掃器具と考えられて図1図2図3<調査プロトコル>51手用歯ブラシソニッケアー50起床直後に5分間の刺激唾液を採取49サンプリング?サンプリング?4847各歯ブラシを用いて2分間口腔清掃4645手用歯ブラシソニッケアー口腔清掃後に5分間の刺激唾液を採取強さとモードの設定強さの設定・高(ノーマル)・中(センシティブ)・低(エキストラソフト)ブラッシングモード・クリーン・ホワイト・ディープクリーンブラシラインナップサンプリング?サンプリング?被験者にソニッケアーを使用して貰うにあたり、使用方法の説明を全員に行った。ソニッケアーを用いた清掃の方が、有意に口腔内総細菌数が減少した。様々なモードとブラシがあるため、患者一人ひとりの口腔内に合わせたソニッケアーのカスタマイズができる。図6体が不自由で上手くブラッシングができない。図7プラークコントロールの重要性が理解できない。手磨きソニッケアー磨き2分手磨きソニッケアー磨き2分ソニッケアーで2分間ブラッシングを行った結果、これまで手用ブラシでは落とせなかったプラークを除去できるようになった。これまで、歯磨きの必要性が理解できていなかった患者がソニッケアーを使用し、プラークが除去できること、口腔内がさっぱりして気持ちがいい事に気がつき口腔ケアのモチベーションアップへとつながった。