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概要

Dental Products News212

ヘムコンデンタルドレッシングの活用ヘムコンデンタルドレッシング臨床使用例船登彰芳なぎさ歯科クリニック/石川県金沢市開業作用機序2015年1月よりヨシダから止血材ヘムコンデンタルドレッシング(以下ヘムコン)が発売された。この製品の特徴・作用機序は以下のとおりである。◎主成分のキトサンは、プラスに帯電し出血面に適応すると、マイナスに帯電した血液中の赤血球と血小板を引きつける。◎ヘムコンは、この電荷特性により速やかに傷口を塞ぎ、止血効果を発揮する。◎生体内では、血小板凝集反応により凝血塊が形成される。◎出血面においては、出血口の血栓を強化する。臨床で遭遇する比較的多くの出血を伴う外科手技では、抜歯・歯周形成外科術が挙げられる。◎止血後、血餅により止血が得られたらヘムコンを除去する。症例1図1図2図3ヘムコンデンタルドレッシング。サイズが2種類(10×12mm、25×70mm)あるので、出血部に合わせて使用・トリミングを行う。右側第一大臼歯抜歯直後から上顎洞交通を認めた。抜歯後4ヶ月の状態。抜歯窩の治癒をある程度待ち、処置を行う。歯肉弁翻転後、上顎洞との交通を確認。図4図5図6有茎弁にて、結合組織を当該部にローテーションし、採取部位をヘムコンデンタルドレッシング(以下ヘムコン)で止血を図る。ヘムコンを取り除く。その後、吸収性糸で有茎弁を固定。フラップを元に戻し縫合。その後、良好な治癒で経過した。