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概要

Dental Products News212

嫌気性培養での効果確認施術時間短縮と確実性の向上1940年にGrossmanや日本では鈴木賢策先生らが行った制菌作用の効果を認める実験成果については、当時の実験が嫌気性培養ではなく、かつ大腸菌を資料として使用していたため、その効果を疑問視する声もある。しかし、実際に感染根管より採取した体液を資料に血液寒天培地上で施術し、嫌気性培養を行ってみた。結果は微弱な500μAで制菌効果は確認できた。新設計の根治用電極は、電気抵抗値の高い掌の皮膚を介して通電していた従来の製品に比べ、電気抵抗値が低く、プラス極を挿入する施術歯までの距離を短くして人体を通電する回路の距離を短くすることにより、個体差のあった通電条件を改善一般化し、確実な通電と安全性を向上すると共に500μAという大変微弱な直流電流で短時間でも効果的に作用することを可能にできた。図9歯牙内でのふるまいを可視化する実験。溶液が根尖や歯周組織の側(マイナス)へ移動するのか?図10通電により薬液の移動をシミュレーションしてみる。新設計の根管治療用アタッチメントを装備したパイオキュアーを使用。図11結果は予想に反して陽極(プラス)に茶色く集中している。図12根管内を想定する陽極(プラス)ヨード色(茶色)が集まる。(図11の拡大写真)図13しかし、根尖など歯周組織側を想定した陰極には黒い澱状の物質が集まってきた。図14陰極(マイナス)として利用した浸麻針には炭のようなモノが集積。薬液全体が陰極に帯電する深部(根尖部を含む歯周組織側)へ浸透するのではなく、亜鉛イオンだけが浸透する。図15亜鉛イオンが陰極に引き寄せられて結晶析出。塩酸に水素ガスを発生しながら溶解することにより確認。図16施術後に観られる黒い澱は細菌・体液(タンパク質)との反応により析出した亜鉛(金属タンパク)。図17亜鉛イオンの浸透は電極の延長になり、より深部に陽極を挿入する事と同様の効果をもたらし、金属タンパクの生成という化学的消毒と物理的消毒の二つの作用が起こる。