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CAD/CAMの革新!信頼のKaVo製『アークティカ(ARCTICA)』だと実感。畑中卓哉歯科技工士有限会社フィットイン/埼玉県久喜市開業ARCTICAInterviewCAD+PC+CAM一式がわずか2mで設置できるコンパクトさ。過去にCAD/CAMを導入し、約2年で手放した経験があります。当時はまだスキャン精度が低く手間もかかり、結局はコストパフォーマンスに見合わなかったからです。2014年のCAD/CAM冠保険適用で歯科技工士の間でもCAD/CAMへ注目が集まりましたが、私のラボへの導入には躊躇する気持ちがありました。ヨシダからKaVo製CAD/CAMシステム『アークティカ(ARC-TICA)』を紹介されたときも「こんなコンパクトな機械でこれだけ様々なマテリアルを削れるの?」と完全には信頼できず、「やはり人の手が一番」と冷ややかだったのを覚えています。しかし実際に使ってみたところ、ここまでクオリティーの高い補綴物が製作できるのかと驚いています。1高精度なスキャニングが可能『アークティカ』の光学スキャンは、とにかく「早く」て「きれい」です。10μmという高いスキャニング精度にもかかわらず、対合歯やバイトスキャンを含めても、あっという間に精細なデータを取得できます。私の知っている光学スキャンの中ではアークティカが一番。技工士歴30年の私も「見事!」と思うほどでした。補綴物の適合の良さは、このスキャンシステムがあってこそでしょう。2実用性の高いソフト専用CADソフトは日本語表示でわかりやすく、最短5ステップでミリングに移行できる?CAD/CAM一式を約2mで設置可能。?石膏模型を所定の場所に置くだけで、高性能光学スキャンができる。?マニュアル設定での微調整。?完成した補綴物。操作性の高いソフトです。フルオート設定でもマージン部、隣接歯とのコンタクト、オクルーザルコンタクトなど、精度の高いミリングデータが自動設計できます。そこからマニュアルで歯冠設計の微調整ができ、歯科技工士としての感覚的な技術や経験値を表現できることが、アークティカの最大の魅力です。フルオート設計とは違ったこだわりを出せるのは大きなメリットであり、私の楽しみとなっています。3高性能・コンパクトなミリングマシンアークティカは、チタンやジルコニア、セラミックといった現在市場にある多くのマテリアルに対応しています。材料によっては1歯約30分と短時間でミリングできるだけでなく、コンタクトやマージンといったデリケートな部分の適合性も高いので、微調整なしでも十分な適合が得られます。? ?? ?またCAD+PC+CAM一式がわずか2mで設置できるコンパクトさと将来性を感じるオープンシステムは、ユーザーの利便性を考慮してくれていると感じます。アークティカには「さすがK a Vo!」といったドイツの企業魂を感じるクオリティがあります。導入して約4ヶ月経ちましたが、一人で技工作業をしている私にとって非常に効率が良く、既に手放すことのできないツールとなっています。やはり高性能なCAD/CAMであっても、患者さんの口腔内に合わせた微妙なデザインは、歯科技工士の経験や知識、技術が関与してくると思います。だからこそ若手技工士には基礎をしっかりと学んで欲しいですし、アークティカが新しい歯科技工技術の教育ツールとして、今後大きな可能性を秘めていると思います。