Dental Products News208

Dental Products News208 page 8/28

電子ブックを開く

このページは Dental Products News208 の電子ブックに掲載されている8ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Dental Products News208

TF アダプティブの活用牛窪 敏博 U’zデンタルクリニック/大阪府大阪市開業TF アダプティブを使う!近年では様々なタイプの根管形成用ファイルが登場している。特にニッケルチタン製のファイルは形状や素材そして加工処理にもいろいろと変化が加わってきている。またファイルそのものの駆動方式にも改良が加えられてきた。多くのニッケルチタンファイルはトルクコントロール可能な連続回転であるが、一部のファイルではR e c i p r o c a t i n gMotion(反復運動方式)を採用している。そしてこのエンド用エンジンの駆動方式によりその特徴が報告されてきた。ReciprocatingMotionは連続回転方式と比べて周期的疲労に強く、この駆動方式がファイルそのものにストレスを軽減させる作用があるとの研究結果もある。しかし、それらのファイルはテーパードが大きくRigidであり、湾曲根管ではその追従性に問題を抱えることになる。またそれら多くはSingle File システムであるが故に、デブリスの根尖孔からの押し出しが懸念されている。そこで登場したのがこのTF アダプティブである。ファイルは以前から使用されているTFファイルと同じであるが、カラーコードが一新され形成シークエンスも変更された。今までのTFファイルはクラウンダウン法にて形成を行ってきたが、今回のTF アダプティブではフルレングス形成を採用している。つまりネゴシエーションが終了し作業長が決定すれば、その長さを維持しながら順に拡大する方法である。この方法によりリッジやジップを防止し、オリジナルの根※Data o n fi le, Sybron D ental S pecialties, I nc. D ata f rom G ambarini G a nd G arala M , U niversity o f R ome, S apienza, I taly. 2 008. Cyclic f atigue a nd fl exibility t esting.脱酸素処理後のファイル表面ねじれ構造R相の結晶方位関係ファイル断面図1各種ロータリーファイルの断面図。従来はラジアルランドの付け方で破折リスクと切削効率にしのぎを削ってきた。図2TFファイルの特徴。R相、ねじれ構造を持ち、脱酸素処理の新開発ファイルが実現した。図3TF アダプティブファイル。図4図6手用ファイルによるステップバック法に比べ、アダプティブモーションは根尖からの切削粉の溢出がより少ないという報告。図5エレメントモーター。軽負荷時正回転 600°負荷時正回転 370°逆回転 最大50°Jaramillo, D. and Raydolfo, A. ( 2013) Comparison of the E xtrusion of Dentin Debris Us ing a N ew Instrumentation. Publication pending.0.00000 0.00030 0.00060 0.00090 0.00120 0.00150TFアダプティブ手用ファイル(ステップバック法)(g)根尖から溢出された切削粉の重さ平均溢出量最大溢出量SmallペーパーポイントMedium / LargeペーパーポイントSmallガッタパーチャMedium / LargeガッタパーチャSmall canals Medium / LargecanalsSM1 SM2 SM3 ML1 ML2 ML3エレメントモーターを用い、青色→黄色→赤色の順で根管形成。通法に従い、根管内を洗浄。TF アダプティブ最終ファイルと、同一テーパーのTFアダプティブペーパーポイントを用い、素早く根管内を乾燥。同一テーパーのTF アダプティブガッタパーチャを用い、根管充填。抵抗が大きい穿通が容易根管形成洗 浄乾 燥根管充填