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3次元的イメージの治療への応用を考察する3D思考が演出する創作臨床(エンド編)根管処置の診査・診断を変え、予知性の高い根管処置を目指す山田國晶かおり歯科?京都府京都市開業臨床に携わるにあたり、その技量と技術を高めるために必要な事柄の中に3次元的思考が挙げられます。新人ドクター時代、先人や先輩からの言い伝えは、「3次元的なイメージ作りができないと駄目だ」などと教え・説かれたように記憶しています。しかし、3次元的イメージ作りはできているかのように思っていても、そう簡単には行かなかったのが現実です。そのため、多くの症例から学ぶ「経験と勘」を豊富にしなければならず、それにゆだねられる部分が多いならば、戸惑ってしまうことも少なくないでしょう。これらを解消して3次元的イメージ作りを確立する方法はないものだろうか?それらを探す中で見出す1つに先人からの伝承があるが、短時間の習得が難しい部分があることもあり、それを承知の上で対応する必要があった。しかし、先新のアイテムを使用することで、それは、少しずつ解消され始めてきたと言える。今回、日常臨床における指針から処置~終了→予後に移行すると言った一連の3D思考が演出する「予測」とその実際的に創作された臨床像から自らの考えを寄稿する。また、これからの根管処置に必要と感じていることを本症例から考えると?問題点の3次元的検討?診える根管内処置へ向けての実行力と知識?根管のタイプ別に応用する器械・器具の装備とテクニックの習得?根管形成形態の改善と創作?根管充填への意識改革と洗浄の改革と5つのポイントにまとめることができ、これらのポイントを臨床に遂行できれば、「3次元的イメージ作り」に戸惑ってしまうことも少なく、治療が行えると信じている。図1コーンビームCT図2右側犬歯唇側部の2次カリエス症例図3口腔内の状態当院のコーンビームCTファインキューブ。右側犬歯唇側部2次カリエスの症例。根尖病変が存在し、再根管処置が必要。CTにてデンタルでは診断ができないところを把握。ステップの進行に役立てる。唇側にカリエスが深く範囲は広くないので、取り切って根管処置を開始する。図4ファインキューブにて撮影パノラマX線写真図5矢状面から根管拡大・形成のための診査~診断する術前のパノラマX線写真、反対側のインプラントのインテグレーション待ちに行ってしまうと効率がよい。矢状面から根管拡大・形成のための診査と診断する。根尖病変と骨欠損をチェックし、病変部の骨欠損が口蓋に抜けていないことが、治癒に大きくかかわるので、この診査は処置上大変重要なポイントとなる。