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ガッタパーチャポイントの適合性を考察する側方加圧根管充填を確実に行うためにその3―システム化が可能となった根管充填―森川公博奥羽大学歯学部非常勤講師/会津若松市開業はじめに加圧根管充填法のうち側方加圧根管充填法は、根管填塞の最もスタンダードな術式であるが、実際に緊密な根管充填が施されているかは、必ずしもそうとは言えないように思われる。根管充填は、根管処置の終末処置であると共に、その後の補綴物等を「永く口腔内で機能させることができるか否か」が決まる大きな要素でもある。さて、前回は髄室開拡から根管拡大・形成まで述べてきた1)が、ここでは「緊密な側方加圧根管充填をいかにしていくか」について話を進めたい。緊密な根管充填をするには、根管充填のための器の形成と、さらに術式を遂行するための材料・機材が必要である。しかし、根管拡大用インスツルメントのISO規格が厳格化されているのに対して、ガッタパーチャポイントのそれはメインポイントでも誤差が存在し、さらにアクセサリーポイントに至ってはISO規格外というより、メーカーによってまちまちであった。従って、メインポイントで根管内に適合させて、スプレッダーで圧接して生じたスペースに、挿入するアクセサリーポイントが合致していなければ、ここに死腔が生じることになり、シーラーの存在があるとしても、緊密な根管充填とは言い難い状態となる可能性が高い。そこで今回、この問題の解決策として、ヨシダから新たにメタバイオメイト社製ガッタパーチャポイントが発売された。これはメインポイントをISO規格に合致させていると共に、スプレッダー挿入後のスペースに合ったアクセサリーポイントの構成となっている。このガッタパーチャポイントの登場と、Ni-Tiスプレッダーとの組み合わせによって、ようやくシステム化された根管充填法が可能と図1図2Ni-TiスプレッダーREEND11T(細)Ni-TiスプレッダーREEN4SP(太)左:アクセサリーJ-S(小)右:アクセサリーJ-FM(細中)Ni-Tiスプレッダー30 REENMA57303種類のNi-Tiスプレッダー図3図4メインポイントガッタパーチャポイントP71(号数はカラーコード化されている)ガッタパーチャポイントアクセサリー図5スプレッダー→アクセサリーポイント→死腔→メインポイントについた圧痕スプレッダー挿入圧痕アクセサリーポイントの不適合による死腔の存在死腔の存在図5-1 D11TとJ-FM(適合良好)