DENTAL PRENEUR 5月号

DENTAL PRENEUR 5月号 page 7/12

電子ブックを開く

このページは DENTAL PRENEUR 5月号 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
DENTAL PRENEUR 5月号

CAD/CAMの進化従来のチェアサイドCAD/CAMでは、3つの「P」(図1)が重要とされており、すべて術者のテクニカルスキルとなっていました。しかし、口腔内カメラが進化し、操作性、適合精度が向上したことで、3Pのうちパウダー塗布とカメラ撮影は非常に簡便になり、技術的な影響がなくなっていきました。車の運転でマニュアルからオートマチックに変わったように、過去の口腔内スキャナーと比較して「トロフィー3DIシステム」では、簡単に撮影することが可能になりました。そこで重要なポイントも「形成・接着・防湿」の3点に変わってきました。この技術的なカメラの進化によって、口腔内CAD/CAM新規導入者でも取り扱いが容易で、誰にでも簡単にCAD/CAM治療が行えるものとなりました。もちろん5年前と比較しても、オールセラミック修復の適合精度は格段に向上しています。デジタルソフトウェアの目覚しい進化の恩恵を受け、デジタルデンティストリーは加速度的に進んでおり、「CAD/CAMはダメだ」という風潮は、今や過去のものとなりました。[図1]過去Powdering(パウダーの塗布)Picturing(カメラ撮影)3つのPPreparation(形成)現在接着形成3つのポイント防湿「トロフィー3DIシステム」とラボ連携カメラの撮影精度が上がったことで、3ユニットまでを「トロフィー3DIシステム」で撮影し、その撮影したデータを外部のラボにデータのみ送信することで、ジルコニアのフレームワークを製作することが可能となっています。そしてラボが導入しているさまざまなデザインソフトでデザインし、CAM機で削り出し焼成することでジルコニアのフレームが完成します。歯科医院に送り返されたジルコニアフレームは、口腔内で試適され、取り込み印象、噛み合わせやクリアランスの確認をします。その後、技工所に戻され、ジルコニアボンドのブリッジは完成します。ラボとの連携によって、複雑なCADソフトを取り扱わなくても良くなり、ラボ系のCAD/CAMシステムやファーネス、シンタリングファーネスなどを購入することなく、ジルコニアボンドを製作できるようになりました。歯科医院にもよりますが、使用頻度を考えると、院内製作にこだわる必要はなく、大型補綴物は従来通り外注ラボに委託することで、より高い審美性の要求に応えることが可能となるでしょう。[図2]ラボとの連携[図3]さまざまな材料の技工物データを送る取り込みラボサイドで設計早い取り組みがカギ歯科医院数7万軒と言われ差別化が叫ばれる中、近隣の歯科医院にはない治療法としてCAD/CAMのチェアサイドシステムは有益だと考えます。また、導入している歯科医院が近隣にあったとしても、その特性を把握して使いこなしている歯科医院は、まだ少ないと思われます。CAD/CAMも道具です。使い手によって、良くも悪くもなり得ます。「早く取り組み特化する」そしてその「使い方をマスターすること」こそ重要ではないでしょうか。CAD/CAM治療は、患者さん、歯科医院共に喜ばれる治療法だと断言できます。最後になりますが、初期導入費の低い、チェアサイドCAD/CAMとして「トロフィー3DIシステム」は、患者さん、歯科医院経営の双方に光を与えてくれることでしょう。6